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STARS Common Commands for Detector Control

STARS Common Commands for Detector Control (検出器制御用STARS共通コマンド)は、STARSを介して検出器を制御する際に検出器用クライアントに搭載するべき共通コマンド群です。
多くの場合、検出器毎に制御コマンドやパラメータはバラバラですが、1セットのデータ(例:画像1枚)の測定に必要な最低限の制御を共通コマンドに応じて実行できるようにすることで、検出器間の相互運用性を高め、測定系に大きな変更を加えることなく測定条件に適した検出器を使い分けることが出来るようにすることを目的としています。

検出器制御用STARS共通コマンドにおける疑似DAQステートと遷移コマンド
STARSは本来ステートレスなフレームワークですが、検出器制御用STARS共通コマンドでは検出器用クライアント内だけで有効な疑似的なDAQステートと遷移コマンドを用意しています。各検出器用に開発されるSTARSクライアントにおいては、このDAQステートが一巡した時点で1セットのデータが取得できるように各種制御を割り付けて実装する必要があります。

DAQステートは検出器用クライアントが他のクライアント(測定コントロール用クライアント等)から適切な遷移コマンドを受信することで遷移します。検出器用クライアントはステート遷移の際に検出器固有の制御(初期化、パラメータ送信等)を実施し、完了後にそのステート名をコマンド送信元のクライアントに応答することでステートの遷移完了を通知します。
いくつかのDAQステートについてはコマンドを待たずに自動遷移可能(あらかじめ取得データ量が決まっている場合のDAQ_Run(測定開始)からDAQ_Stop(測定完了)等)ですが、この場合もステートを遷移する都度ステートの遷移完了を通知する必要があります。

DAQステートと遷移コマンドについては固定で変更は出来ませんが、これ以外のコマンド(検出器固有のパラメータ設定等)については任意に実装してよいものとします。ただし、検出器固有パラメータ設定等がクライアントにすべてセットされた後であればDAQステートと遷移コマンドによる測定が可能なように実装してください。つまり、DAQステート間の遷移時に遷移コマンド以外の任意コマンドが必ず必要になるような実装は出来ないという事です。なお、露光時間設定などいくつかの項目については推奨コマンドを設けます。

  • SOIPIX検出器(INTPIX4NA等):(SW and FW for SOIPIXにて配布のINTPIXシリーズ用DAQソフトウェアのうち、STARSインターフェース搭載の物が対応)
  • X線sCMOS検出器(浜ホトC12849-111U):KEK-PF開発のリモート制御用DAQソフトウェアが対応
  • SX検出器(KEK-PF開発のGSENSE400BSIベースエリア検出器):KEK-PF開発のDAQソフトウェアが対応
  • Dectris Eiger 2:KEK-PF開発のDAQソフトウェアが対応(開発中)
  • stars_common_commands_for_detector_control.txt
  • 最終更新: 2025/02/06 12:16
  • by R.Nishimura