2. とりあえず動かしてみましょう
STARSは大雑把に言うと、一つのSTARS Serverに複数のSTARS Clientが接続してしてきて、テキストのメッセージをお互いにやり取りするシステムです。複雑な制御システムも構築可能ですが、基本的にはテキストのメッセージを送受するチャットシステムのようなものです。ここではとりあえず、“Start up package”を使ってSTARSを動かしてみましょう。
(Windowsの場合は「1. 前準備」が完了している事が前提です。なお、LinuxなどのOS用の説明「Linux編」は現在準備中です。)
2.1 Start up packageのダウンロードと展開
始めにStart up packageをダウンロードします。次にダウンロードしたstart_up_package.zipを展開します。(Windowsの場合は、start_up_package.zipを右クリックして「すべて展開」を選びます。
2.2 ファイルのコピー、STARS Server、starstermの起動(Windows編)
ファイルのコピー
展開したファイルを実際に動作させるディレクトリにコピーします。ここではホームディレクトリにインストールする事とします。
展開したディレクトリを開き、“copy-stars.bat”を実行すると、ホームディレクトリの下にstarsという名のディレクトリが作成され、その下にSTARS Serverを含むファイルが作成されます。また、STARS Server、starstermと呼ばれるターミナルClientを実行するためのBATファイルも作成されます。
もし、うまくインストールできない場合は、ホームディレクトリの下に“stars”という名前のディレクトリを作成し、その下に直接これらのファイルをコピーしてください。なお、BATファイルは“utility”ディレクトリの下にありますので、これらをstarsの下にコピーしてください。
STARS Serverの起動
[スタート]⇒[すべて]⇒[Anaconda(Anaconda3)]⇒[Anaconda Prompt]を実行してください。
Anaconda Promptが開くので、
cd stars
次に
start-stars-server
と入力してください。以下のようにSTARS Serverが起動します。
starstermの起動
starstermはSTARS Serverに接続して、テキストの送受を行うSTARS Clientです。
始めにSTARS Serverの時と同様に、Anaconda Promptを開きます。
cd stars
次に
start-starsterm
と入力します。するとNodenameとKeywordを聞いてくるので、
Nodename: term1
Keyword: stars
と入力してください。ここで、Nodenameはユーザー名、Keywordはパスワードのようなものです。(とりあえず、ここでは「そんな感じ」と思ってください)
うまく接続できれば以下のように
starstermがSTARS Serverに接続されます。
もう一つstarstermを起動する
もう一つAnaconda Prompt(Windows)、あるいはコンソール(Linux)を開いてstarstermを起動します。今度は
Nodename: term2
Keyword: stars
とします。
2.3 ファイルのコピー、STARS Server、starstermの起動(Linux編)
準備中
2.4 メッセージの送受
以上で、STARS Serverに2つのクライアント term1、term2が接続されたことになります。以下のような感じです。
さて、それではメッセージの送受をしてみましょう。
まず、term1で・・・、
term2 Hello
と入力してみます。
すると、term2には以下のようなメッセージが表示されます。
term1上で入力した、“term2 Hello” ですが、“term2”の部分が宛先、Helloの部分が送りたいテキストです。
同様にterm2から、
term1 Nice to meet you.
とすると、term1にテキストが送られます。
更に、starstermをもう一つたちあげ、
Nodename: term3
Keyword: stars
として接続すると3つのstarstermがSTARS Serverに接続され、3つのSTARS Client(ここではstarsterm)間でテキストの送受を行う事ができます。
以上に示す通り、STARSはいわゆるチャットのようなシステムですが、テキストメッセージのやり取りをClient間で行い、制御システムを構築するというものです。